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アルゴ
少し前、プリンタで印刷してみたところ、なぜかイエローだけ黒っぽく印刷されてしまうのですね。
いろいろと設定を変更してみても結果は変わらず、もう諦めて新しいインクに取り換えてみようと思いつつ、最後にもう一度印刷してみたところイエローが綺麗に印刷出来た!
と喜んでいたら、ちょうどインクが切れた…!
こんなことならば、なにもせずに最初から新しいインクに取り換えれば良かったです。
というわけで、レンタルにて観た、今年のアカデミー賞作品賞を受賞した「ベン・アフレック」監督作品「アルゴ」。
この映画では「ベン・アフレック」が主演も務めているのですが、同じように監督も俳優も務める「クリント・イーストウッド」の後継者的な人物と呼ばれたりもしていますね(「ベン・アフレック」の初監督作品「ゴーン・ベイビー・ゴーン」は個人的にも好きな作品で、確かに「クリント・イーストウッド」的なアメリカの正統派映画といったように感じましたヨ)。
そんな「ベン・アフレック」の3作目の監督作品「アルゴ」は、1979年に実際に起きたイランアメリカ大使館人質事件を題材とした映画。
「ベン・アフレック」演じるCIAの工作員が、イランで撮影する架空のSF映画「アルゴ」の制作をでっち上げて、カナダ大使私邸に身を隠した6人の米国人を救出するといったお話です。
コメディ映画のようにも感じるこの話が、現実にもあったということに驚くけれど、この映画、大筋は現実の事件を題材にしつつ、細かなところはかなりのフィクションが入っているんじゃないかな。
題材が題材なだけに、もっと地味で難しいタイプの映画だと思っていたのですが、サスペンス的な展開が満載で、結末は解っているのにずっとドキドキしっぱなしでしたヨ(飛行機を車で追いかける間抜けなシーンは、いかにもハリウッド映画的な感じで少々笑ってしまいましたが)。
そうそう、この映画を観たイランの方が、イランの人間はこんな残酷じゃない!と怒ったそうですね。
イラン側の視点でのイランアメリカ大使館人質事件を題材にした映画を撮るとのことで、完成した映画は是非とも観てみたいな。
あと、この映画のタイトルにもなっている架空のSF映画「アルゴ」も、なんだか駄作の匂いしかしませんが(もしくはカルト的な人気になるタイプの映画かも!)是非とも観てみたいな。
ヴァンパイアとfriends after 3.11
ここのところ、岩井俊二監督の新作や旧作品のブルーレイ版などのリリースが続いていますね。
公開時やビデオ化されたバージョンではカットされた、危ないシーン収録の「PiCNiC 完全版」なども気になるところですが、今回、購入したのが8年ぶりの長編作品「ヴァンパイア」と震災ドキュメンタリー「friends after 3.11」の新作2本。
■friends after 3.11
スカパーでの放送後に劇場版も公開もされた、東日本大震災を題材にしたドキュメンタリー映画。
内容は反原発主張の学者さんや文化人へのインタビュー+被災地ルポといった構成。
岩井俊二が市川崑監督を題材にしたドキュメンタリーを撮ることがあっても、震災などを題材にしたドキュメンタリーを撮るなんて思いもしなかったのですが、実際に観てみると、いつもの岩井俊二らしい映画ですね(特に最後の岩井俊二と藤波心の被災地でのシーン)。
このDVD版(劇場版)とスカパーで放送されたものとの違いは「FRYING DUTCHMAN」というミュージシャンのシーンが追加されているところですかね。
藤波心の制服コスプレに違和感があったのですが、調べてみたら、撮影当日に本人がその衣装で来たようです。岩井俊二をはじめスタッフはその衣装に驚いたけれど、ドキュメンタリーなので、そのままの衣装で撮影したのですって。
■ヴァンパイア
「花とアリス」から8年ぶりの長編映画。
病身の母親と暮らす高校教師のサイモン(血が欲しい人)と、死を求めて自殺サイトに集まる少女たちのお話。
外国人俳優を起用し、カナダを舞台に全編英語で撮影した映画なので、もちろん日本語字幕が表示されるのですが、普通の外国映画の字幕とは違い、とっても自然な感じの字幕でしたね。
岩井俊二の長編はとにかくしつこくって、「ラブレター」では過去に行ったきりなかなか戻って来なかったり、「リリイ・シュシュのすべて」の沖縄パートもうんざりするくらい長いんですよ。
でも今回の映画はそのようなこともなく、どちらかというと「undo」や「PiCNiC」といった1時間ものの中編作品に近い感じですかね。
残酷な描写のある映画ですが、今までの岩井俊二作品が好きならば問題なくこの映画も面白いのではないでしょうか。
今回、監督、脚本、プロデュース、撮影、音楽、編集と6役を務めたそうで、映像も素敵だし、音楽もとても合っていたけれど、次作はガラッと変えて、岩井俊二以外のプロデュースや撮影、音楽の映画を観てみたいな。あと、やっぱり日本で映画を撮ってほしい…。
最近観た映画
仕事って重なるとき、もの凄く重なるのですよね。
先程まで誰もいなかったお店のレジが急に混みはじめる現象と同じようなものだと思うのですが、とにかくなんとか一段落しましたヨ。
というわけで、最近観た映画。
先日、2012年度のつまらない映画を選出した映画専門誌「映画秘宝」の記事を読んだのですが、以前のブログで書いた「ダークナイト ライジング」を含め、1位〜3位に輝いてしまった作品を全部観てる…。↓
「2012年最もトホホなサイテー映画が決定!まさかのあの超大作がアワードに!−映画秘宝」
自分の観た映画がトホホなサイテー映画と言われると少々哀しいものがありますが、確かにどの作品もちょこっと残念なお話しの展開でもあるのですよね。
■ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
前作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」がエンターテイメント作品として、とっても面白かったので楽しみにしていた映画です。
が、「ダークナイト ライジング」同様、この映画も前作のテイストを期待していると、ちょこっと肩透かしを食らうタイプの映画ですね。
製作者がねらった展開でもあると思うのですが、何が何だか全く分らない…。
といっても、内容的にはテレビ版での「渚カヲル」登場前後のお話の流れとそれほど変わりはないですかね。
でもまさか、また「渚カヲル」が同じような騙され方&退場をするとは思いもしませんでしたヨ。
今作では、「式波アスカ・ラングレー 」が私を助けてよ!的なことを何度か言っていたので、次作では主人公「碇シンジ」が助ける展開になるのかな?と思いつつ、なんだか、そのような展開はあんまり期待しないほうが良いような気もしてきました…。
いろいろと不安になりつつも、次作の完結編も楽しみにしています。
エンドロールに流れていた、宇多田ヒカルの「桜流し」がとても良い曲でしたね。
■プロメテウス
この映画「プロメテウス」は、「エイリアン」1作目の監督リドリー・スコット自身が、その前日譚を描くということで、とっても楽しみにしていた映画です。
もちろん、「エイリアン」シリーズ全作品観ています(評価の低いデヴィッド・フィンチャーの初監督作品「エイリアン3」も大好き!)。「H.R.ギーガー」のデザインした「エイリアン」が、ホントに気味の悪い造形で魅力的なのですよね。
今作の「人類の起源」という壮大なキャッチコピーから、「2001年宇宙の旅」テイストの映画なのかな…?と、思いつつ、映画を観てすぐにその考えが間違いだと気付かされました。
とにかく、科学者さん達が躊躇や葛藤などもなく、安易に即行動するというパターンがホント多いいんですよね。
未知の惑星(地球では存在しないウィルスがあるかもしれない)に到着してすぐに、「空気があるからヘルメットを取っちゃうぜ!ひゃっほーい!」と言いいつつ、テンションが上がったからなのかヘルメットを取っちゃったりするんですよ。
映像はとっても綺麗なものの、非常にガッカリする内容の連続でした。
が、エンドロール直前のシーンには、「エイリアンだぜ!ひゃっほーい!」といった感じで、かなりテンションが上がってしまいましたヨ。
■ヘルタースケルター
ついでにレンタルで観た7位のヘルタースケルターも。
90年代を代表する女性漫画家さんといえば岡崎京子といったお話を訊きますね。
僕自身は「リバーズ・エッジ」と「ヘルタースケルター」しか読んだことがありませんが、ほぼ少年漫画(週刊少年ジャンプ)系の作品しか読んだことがない人間にとっては、このようなお話でも面白くなるのか!と、なんとも衝撃的でした。
あと、こういった女性漫画家さんだと、南Q太の絵が好きで一番読んでいますかね(「天井の下」あたりの絵柄がとっても好き)。
というわけで映画の「ヘルタースケルター」。
PVを延々と観ているような感じもしましたが、内容は原作漫画とほとんど変わらないですね(お話の展開が早いので、原作を読んでいたほうが楽しめるかも)。
あと、こういった原作ありの映画の場合、役者さんが自分のイメージ通りか答え合わせをしつつ観ることになってしまうのですよね。
個人的に一番残念だったのが、麻田という検事さん(「いいね朝のコーヒーは カップの中に漆黒の夜がとけこんでいるようだ」といった感じの、少々浮世離れをしたことを言うキャラクターです)。
案外、御曹司役で出演していた窪塚洋介のほうが、「タイガーリリイ」という台詞を含め、原作の麻田検事の雰囲気を上手く再現出来たのでは?と思ったりもしますが、どうですかね?
最近観た映画
今日もホント暑いですね。
様子をみていたモニターですが、やっぱり駄目だった…!
結局、諦めて新しいモニターを購入。
モニター自体、まだ届いていないので、4対3の画面サイズの古いタイプのモニターにMacを繋いでいます。
16対9に慣れてしまうと、なんだか横が窮屈だな。
というわけで、最近観た映画です。
■少年は残酷な弓を射る
良い評判を訊いて、気になっていた映画。
主役を演じた俳優さんが恰好良いからなのか、女子率が高かったですね、映画館のお客さんは。
お話の内容は、なぜか母親エヴァに懐かず、生まれたときから反抗的で冷血な息子ケヴィン。そんなケヴィンが、16歳となる少し前、残酷な事件を起してしまうといったもの。
現在と過去を短いカットで行き来したり、ナレーションや説明なども一切ないので、最初ちょこっと戸惑いました。
なぜ、ケヴィンは母親にそこまで反抗的なのか、なぜ、母親エヴァは事件後もその街で生活しているのかなど、映画を見終わった後、なんとなく理解出来るといった構成となっていますね。
そういえば、後で考えてみると、妹のことって、単なる事故だったのではないかと思うんですよ。
その後の、ケヴィンがプラムを眼球に見立てて食べるシーンはとても恐ろしかったのですが、そう考えると、なんだかとっても哀しいシーンですね。
その他、見逃しているシーンも多そうなので、DVDが出た時は、もう一度観てみよう。
あと、UKのバンド「レディオヘッド」のジョニー・グリーンウッドの音楽もとても良かったな。
前に観たジョニー・グリーンウッドが音楽を担当した映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」同様、なんだか、ものすごく不安な気持ちにさせられるのですよね。
■ダークナイト ライジング
クリストファー・ノーラン監督の「バットマン」3部作の完結編。
前作「ダークナイト」は、ヒーローであるバットマン(ブルース・ウェイン)の痛い人っぷりが、ジョーカーの登場によって鮮明になるという、とても面白い作品でしたね。
もしかして今作は、そんな前作「ダークナイト」の続編として観ると、ちょこっと肩透かしを食うかも。
どちらかというと、1作目「バットマン ビギンズ」の続編として観たほうが楽しめる気がします。
お話は、前作ジョーカーとの戦いから8年後、コッサムシティは平和な街となり、ブルース・ウェインはバットマンを引退(隠遁生活)。そこに新たな敵ベインが現れるといったもの。
ヒース・レジャー演じるジョーカーの不在は残念ですが、スケアクロウさんは相変わらずな感じで登場。楽しそうな姿に笑ってしまいました。逆にベインさんの結末には涙しましたヨ。
あと、今回、アン・ハサウェイ(個人的に好きな女優さん)演じる「キャットウーマン」が登場。
あんまり猫的な要素のない感じでしたが(そもそも劇中、誰も「キャットウーマン」と呼んでいない)、とても良かったな。
2時間45分の上映時間(映画予告とNO MORE映画泥棒を含めたら3時間くらい?)、その中に色々と詰め込み過ぎな感じもしますが、集中力が途切れることなく楽しめました。
最近観た映画
今日はとっても暑いですね。
今現在、30度を越えているんですって。あちー。
というわけで、最近観た映画。
HDDレコーダーに録画した映画って、録画したことに安心してしまうのか、観ないまま、どんどん貯まってくるんですよね。
先日、「これ以上録画出来ませんからね☆」的な文章がHDDレコーダーに表示される事態になってしまったので、あわてて何本かまとめて観てみました。
■Vフォー・ヴェンデッタ
近頃、こういった独裁者の登場する近未来のお話を観ることがなかったので、なんだか懐かしい気持ちになりました。
どこかで観たことのある女優さんだと思っていたら、ナタリー・ポートマンだった。坊主にしても、全く違和感ないのが凄いなぁ。
政治色の濃いお話ですが、ラストまで面白く観られますね。
■ラン・ローラ・ラン
公開当時にテレビのCMを観て、絶対に観ようと思いつつ、すっかり忘れていたままになっていたドイツ映画。
恋人を助けるために、ベルリンの街を走りまくる赤い髪のローラのお話なのですが、日本のテレビドラマ「ifもしも〜」的な展開だったことに驚きましたヨ。
劇中にながれるドイツ産のテクノミュージックもとても良かったな。
■ミスト
スティーヴン・キング原作の映画には、印象的な怖い人が出てきて、「スタンド・バイ・ミー」のキーファー・サザーランドや、「ミザリー」のキャシー・ベイツ、あと、「シャイニング」のジャック・ニコルソンとその嫁なども怖かったのですが、この映画に登場した女性教祖もホントに恐ろしかったです。
オチがとっても嫌な気持ちにさせますね。虫が苦手な人は絶対に観ちゃ駄目です。
■蒲田行進曲
勝手なイメージで、観る前は、沢山の登場人物たちがドタバタっとする群像劇だとばかり思っていたのですが、1人の女優と2人の俳優、3人がメインのお話だった!
全編バイタリティ溢れる、とにかく笑える映画ですね。なぜ今まで観なかったのかと後悔しました。
■蛇にピアス
原作は、若い女性2人が芥川賞を受賞したということで、当時、ニュース番組などで沢山報道されていましたね。
金原ひとみの「蛇にピアス」も、綿矢りさの「蹴りたい背中」も読んだのですが、個人的には「蹴りたい背中」のほうが理解出来たかなぁ。
単純に「蛇にピアス」は、徐々に舌を裂いていくスプリットタンが痛そうなんだもの。
映画版では、スプリットタンがちゃんと映像で表現されていて(たぶんCG)、観ているだけで、これまた痛そうになりましたヨ。
V セカンド・シーズン
アメリカのSFテレビドラマ「V」のリメイク版、「V セカンド・シーズン」を観てみました。
シーズン3の制作が中止という、打ち切りの話を知った状態で観るのは少々哀しいものがありますが、まあ、考えてみると、オリジナル版も中途半端なところで終わってしまった作品ですしね。
そんな作品をリメイクすること自体、そもそも間違いだったのではと。
今回のセカンド・シーズンの見どころは、オリジナル版で、とっても怖い女性ビジター「ダイアナ」を演じたジェーン・バドラーが、同じ「ダイアナ」という役名で、沢山出演しているところくらいでしょうかね(オリジナル版で「マイク・ドノバン」というレジスタンスメンバーを演じたマーク・シンガーも、ちょこっと出演していた!)。
お話自体、シーズン1からあまり進んでいない感じでしたが、「ダイアナ」には、ちゃんと最後に見せ場も用意されていましたヨ。
そうそう、そういえば、シーズン1のコメンタリーで監督さんが、ビジター達は細菌では撃退はしないよ。というような構想を話していましたね。
オリジナル版では、ビジターにしか効かない細菌から作り出した「赤い粉」で撃退しましたが、リメイク版では、一体どのように撃退するつもりだったんだろう。
せめて、どのような構想であったのか教えてくほしい…。
プラダを着た悪魔
先日、BSで「プラダを着た悪魔」が放送されていて、残り40分くらいを観ました。
テンポの良いお話で、おおよその内容も理解出来たのですが、1つだけ気になることがあったのですね。
アン・ハサウェイ演じるジャーナリスト志望のアンディが、なぜ、ファッション誌のアシスタントをやっているのかということ。
というわけで、DVDをレンタルして全部観てみることにしました。
お話の内容は、ジャーナリストをめざしてNYにやってきたファッションに全く興味のないアンディが、偶然、一流ファッション誌のカリスマ編集長ミランダ(メリル・ストリープ)のアシスタントという仕事を手に入れてしまうといったもの。
↑で書いたように、ジャーナリスト志望のアンディが、なぜ一流ファッション誌の面接を受けたのか、特に理由はなかった…。
アンディが「この仕事を1年我慢すればジャーナリストになれる」といったことを言っていたので、何か理由や約束があるのかと思っていましたよ。
まあ、そこには驚きましたが、メリル・ストリープ演じるミランダが、最初から無茶苦茶すぎて面白かったな。
好きなシーンは、みんなが2本の青いベルトをどちらにするか真剣に考えているところ。
その様子を見ていたアンディが、「私には2本の青いベルトがどちらも一緒に見える」と笑ってしまうのですが、それに対するミランダの返答がとても好き。
このシーンのために全部観て良かったですヨ。
わたしを離さないで
2010年に制作されたイギリスの映画「わたしを離さないで」を観てみました。
田園地帯の寄宿学校で学ぶ少年少女たち。実は普通の人とは違う残酷な運命が定められていて、迷いつつも、その運命を受け入れるといったお話。
彼らの存在について映画の中で最低限の言葉で説明されているのですが、それは現実では絶対にありえない内容です。
手塚治虫が遠い未来のお話として描きそうなテーマだと思いつつ、面白いのが今よりも過去の時代のお話として設定されているんですね。
いやいや、さすがに逃げることを考えるだろう…と、もしくは映画「ブレードランナー」の4年の寿命と知ったレプリカントのような行動に出るだろう…とも思ったのですが、仮にその状況になってしまったのならば、案外この映画のように運命を受け入れてしまうものなのかもしれません。
出演している若い役者さんがみんな素敵でした。